ボーイスカウト運動の教育 | |||
ボーイスカウト運動の教育」は、以下の「原理」と「方法」に基づいています。 | |||
スカウト運動の原理 | |||
スカウト運動は、以下の原理に基づいている。 ・神へのつとめ 信仰上の原則の堅持、それらを表明する宗教への忠誠、およびそこから生じる義務への受け入れ。 ・他へのつとめ 地域、国、国際間の平和と理解と協力の促進と調和した自国に対する忠誠。 人間あることの尊厳や自然界の完全性を認め、感謝と敬意をもった社会発展への参画。 ・自分へのつとめ 自分自身の発達に対する責任 (世界スカウト機構憲章 第2条 1項) |
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スカウト運動の方法 | |||
スカウト教育法は以下の項目を通じておこなわれる段階的な自己教育システムである。 ・ちかいとおきて ・おこなうことによって学ぶ ・小集団の一員となる(例:班)。これには、成人指導の下で、進歩的な発見や責任受容、 性格発達に向けた自己抑制訓練、能力取得、自立、信頼性、協力と指導両方の許容力を伴う。 ・自然と触れ合える野外環境での、ゲーム、実用的技能修得、地域社会奉仕などを含む、参加者 の関心に基づく様々な活動の進歩的かつ刺激的なプログラム。 (世界スカウト機構憲章 第3条) |
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これに基づきにボーイスカウト日本連盟では、以下のように「教育の基本方針」が規定されています。 | |||
教育の基本方針 | |||
ボーイスカウト運動は、「ちかい」と「おきて」の実践を基盤とし、ベーデン−パウエルの提唱 する班制教育と、各種の進歩制度と野外活動を、幼少期より青年期にわたる各年齢層に適応する ようにビーバースカウト、カブスカウト、ボーイスカウト、ベンチャースカウト及びローバー スカウトに区分し、かつ、一貫したプログラムに基づいて教育することを基本方針とする。 (教育規定1-4) |
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ボーイスカウトの活動というと皆さんは何を思い浮かべますか? キャンプ、ハイキング、それとも街頭での募金の呼びかけでしょうか? それらは、すべて「手段(プログラム)」であって「目的」ではありません。 ボーイスカウト運動の教育は、以下の特徴があります。 |
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ちかいとおきての実践 | ボーイスカウト運動教育の中心にあり、スカウト活動の基盤となるものです。 すべてのプログラムは、ちかいとおきての実践を考えて展開しています。 ちかいとおきての実践を通して自発的に考え、行動する青少年を育成する ことに教育の基本があります。 |
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班制教育 (チームシステム) |
ボーイスカウトの活動は、「班」と呼ばれる異年齢の少年少女が構成する小集団を 中心に活動をおこないます。そこは、各人が班の運営のため役割を持ち、話し合い によって物事を決める自治のグループです。班の運営を通して少年少女は、責任感や 協調性、リーダーシップを養っていきます。 |
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進歩制度(個人の進歩) | ボーイスカウトでは、潜在的な各人の能力を伸ばすために進歩制度が用意されて います。進歩制度には、必ず身に付けるべきもの(必修課目)、各人の興味や個性に 合わせて能力を伸ばすもの(選択課目)の2種類があり、特に選択課目は、たくさんの 種類が用意され少年少女の興味や向上心を満足させようとしています。 |
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おこなうことによって学ぶ | 今まで知らなかったことやできなかったことを実際に経験することにより知ったり できるようになるとそれによって更に上を目指す気持ちが生まれます。また進歩制度 との相乗効果により個人の進歩を促します。 |
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野外での活動 | ボーイスカウトが野外での活動を基本としているのは、そこが青少年の健全な育成に 適しているからです。野外(=大自然)に身を置くことにより身体的にも精神的にも 鍛えることができ、また大自然の力を身をもって体験することによりそこに人知を 超えた存在を感じることができます。その経験を通して信仰を自然と身に付けること もボーイスカウトの教育にとって大切な要素です。 |
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累進的一貫性をもつ教育 | ボーイスカウトの教育は、ある年代の少年少女に対してのみ行われるものではなく、 意図することは同じでも青少年の発達段階(幼年期から青年期)に応じたプログラム を提供しています。また成人指導者も幼少期には、管理者として少年少女に接します が、年代が上がり、自立心が育つにつれて助言者として接するようになります。 |
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